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SS-「0時過ぎの呼び出し」(後編)
電気予報90%超えてますね。さすがにこの暑さは・・・。
ワタシの部屋のエアコンは壊れてるのでもう危険地帯です。


拍手ありがとうございます!!さて後編です!
また最後までお付き合いくださいませ。

「0時過ぎの呼び出し」(後編)



「敦賀さんたらっ、人のこと子供扱いしてからかって・・・・」
夜11時過ぎに帰宅すると、キョーコは自室の布団の上で蓮との昼間のやり取りを思い出し1人ぼやいていた。
昼間見てしまったあの蓮の神々しくも甘い笑顔。
思い出すだけで顔が火照ってくる。
キョーコはぶんぶんと頭を思い切り振ると「きっと、誰にでも言ってるんだわ・・・」
だが自分で言った言葉に少し胸が痛み、何だかわからない息苦しさに包まれる。
それを取り払うかのようにポンと枕を壁に向かって投げつけた。

「あ、そうだ、戸締まり確認しなくちゃ」
と、部屋を出て1Fへと下りていった。

戸締まりきちんとするんだよ・・・?

蓮が言っていたことを思い出す。

敦賀さん・・・・お父さんみたい
今まで腹を立ててたことも忘れ、微かに笑みがこぼれた。
大先輩に対して失礼だったわよね・・・つい言ってしまったことに後悔もしたがキョーコは嬉しかった。
朝、大将にも同じようなことを何度も何度も言われたのだ。
それを女将さんがニコニコしながら見ていた。
「お父さん」なんて存在どういうものかわからなかったけど、だるまやに下宿させてもらって、
クー・ヒズリの息子を演じて、おぼろげながらもその輪郭が自分の中に徐々に現れていた。
子供扱いは別にして、心配されたことは嬉しかったのだ。

1人も慣れている。
留守番も慣れてる。
だから大丈夫。

同じようにくり返した。
今までそう思っていた。

でも

今は当たり前のように
「おかえり」という言葉がある。
「おやすみなさい」という言葉がある。
例え帰りが遅くなって寝静まっていても、温かい気配を感じるのだ。

「やだな・・・」とぽつんとキョーコは呟いた。
改めて今広い家に自分以外誰もいないことを実感するとに急に寂しく思えてきた。

その時、静寂を破るようにガシャーンと店の方から物凄い音がした。
「きゃあっ」と吃驚してびくっと身体を揺らした。
なに・・・・まさか泥棒・・・?
しばらく恐怖で動けず立ち尽くしていたが、何も物音がないので
不安を抱えつつ意を決して店の方へ足を向けた。

思い切って電気を付けると「何だ・・・」とキョーコは思わず声にしてしまった。
調理器具が不安定に重なっていたのか、床に散乱していた。
少し安心したようにホッと息をつくと、散乱した器具を片付け始めた。


一通り確認を済ませ自室へ戻ってくるとパタンと布団に倒れ込んだ。
静寂の中小さな物音にまで敏感に反応してしまう。
私って、こんなに怖がりだったかしら・・・・?
やっぱり敦賀さんちに泊めてもらえば・・・・・・・ってえぇぇぇっっ!!何言ってんの私っっ!!!
「からかわれただけだし、第一迷惑だし・・・・」
先程の孤独感がキョーコを襲う。

しばらくボーッとしていたが、カバンから小さな振動が伝わってくるのに気づいた。
確認すると携帯電話が着信を知らせていた。
あわてて取り出し、ディスプレイを見ると公衆電話になっている。
誰だろう?
「はい、最上です」

『もしもし?』

キョーコの顔がぱあっと明るくなる。
「女将さんっ!ええ・・・・何もないですよ、大丈夫です・・・・はい・・・・・はい、ありがとうございます。はい・・・・じゃあ、お休みなさい・・・・」

通知を切ると、心配かけたくなくて明るく振る舞えたことにホッとした。
心配してわざわざ電話をかけてきてくれたのだ。
その優しさが染み入る。
反面、戻った静けさにますます寂しさが募る。
自分でも分らない不安が胸を締め付ける。

1人も慣れている。
留守番も慣れてる。
でも、本当はすごく寂しいーーーー。

そう思った時だった。
再び携帯電話が着信を知らせる。
また女将さんかしら?キョーコは電話に出た「もしもし?女将さん」

『もしもし・・・・最上さん?』

「ーーー敦賀さん・・・・・?」

『遅くにごめんね?』
やっぱり気になって、1人で大丈夫ーーーー?

蓮の気遣うような声を聞いてキョーコはすっと寂しさは消えたのに、不思議と胸にこみ上げくるものを止めることが出来なかった。

「・・・つ・・・るがさ・・・・」

『ーーー最上さん?』

「・・・わた・・・・し・・・・・」

『もしかして泣いてるの・・・?何かあった!?』

案の定蓮が心配して焦っている。
心配させたくない。さっきみたいに大丈夫ですよと笑って言いたい。
それがわかっていてもキョーコはどうしても止めることが出来なかった。
溢れ出てくる涙と一緒におもわず口にする。

「・・さっ・・き・・・・店・・・・凄い音して・・・泥棒・・・がーー」
どうしよう?上手く喋ることが出来ない。

『えっ!?』

「わ・・・たし、びっくり・・・し・・て、すご・・・く・・・コワく・・・・」

ーーー1人が寂しいんです・・・・。
最後は詰まって上手く声に出来なかった。

『最上さん!今からそっち行くからーーー』

「は・・・い・・・・」

キョーコは電話を切ってもしばらくぼんやりしていた。
蓮の声はキョーコをひどく安堵させた。
守ってくれるようなやさしいやさいしい声。
孤独感から解放されてホッとして思わず泣いてしまった・・・。


敦賀さんが来てくれると言うだけでこんなにも安心出来るなんてーーー。


「ん?」


来てくれる?


キョーコは少し落ち着きを取り戻して今までの会話を思い返す。
蓮の口調が緊張していたことを思い出す。
少し怖い思いを伝えようとしただけだが、自分でも何を言ってたかわからないので多分上手く伝わってない。

『今からそっち行くから』
そっちってどっち・・・・?

思わず時計に目をやるとすでに0時をまわっている。

キョーコは一気に血の気が引いた。
「どどどど、どうしようっっ!」
心配させるわ、電話越しで意味不明なこと言って泣くわ、あまつさえ先輩を呼びつけるなんてっ!!



「なんて迷惑なの私ーーーーっっ!!」





その後。
駆けつけた蓮に開口一番謝罪し、這いつくばるほど土下座したのは言うまでもない。














最後までお付き合い頂きありがとうございます!

結末は最初考えてたのと全く違うモノになってしまいました。
単に収集つかなくて路線変更したという噂が・・・笑

昔からひとりぼっちとかお留守番とか慣れてはいるだろうけど環境が特殊だから・・・
今の温かい人に囲まれた現状での初めてのお留守番はもしかしたら寂しいかな〜と思ったんですけどね。
蓮もどんだけ心配性だ!(笑)


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なゆ

Author:なゆ
蓮キョ至上主義。
悶々としながら二人を見守って(?)おりマス。
連載当初は若かったワタシもすっかりイイ歳になりました・・。
イラストメインですが駄文も。。
文章力upを図りたいデースorz

お世話になってます♪

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